AIにゲームを作ってもらい、実際に遊んでみます。動くかどうかだけでなく、遊びやすさや面白さ、修正を頼んだ後の変化も記録します。
制作・動作確認はWindowsのPCで行っています。筆者の使用環境と、macOS・Linuxなどで手順を読み替える際の案内は、準備編をご覧ください。
AstraとCodexとは
Astraは、ChatGPTを提供するOpenAIのAIモデル「GPT-6 Astra」の名前です。AIモデルは、指示を読み取り、回答やコードを考える仕組みのことです。Astraはプログラミングなどの作業を扱うモデルです。OpenAI公式のモデル紹介
今回、開発を頼んだ窓口はCodexです。ファイルの作成・修正やテストなどをAIに任せるための開発ツールで、その中でAstraを使いました。この記事では、考えるモデルを「Astra」、開発を進める道具を「Codex」と呼び分けます。
これから使い始める方は、Codexの準備編でインストール、ログイン、プランの考え方をまとめています。
Claude Codeとは
Claude Codeは、Anthropicが提供するAIの開発ツールです。Codexと同じように、ファイルの作成・修正、コマンドの実行、テストなどを任せられます。Anthropic公式のClaude Code紹介
軍人将棋の制作では、Claude Codeに実装を任せ、モデルにはClaude Opus 5.5を使いました。
CodexとClaude Codeのどちらを使うかは、決まりにしていません。そのときのテーマ、それぞれの利用枠の残り、単純な気分などで使い分けます。どちらを使う場合も、私が決めた開発の規約(バージョンの付け方、Gitの運用、配布ファイルの作り方など)に沿って作らせていきます。
Astraで試す、3段階のゲーム制作
最初は、よく知られたゲームを短い指示で作ってもらいます。次は独自ルールを加えます。最後は、動くものを遊びながらオリジナルのゲームへ育てます。この順番で試しました。
プログラミングの経験はありますが、Unityは以前に入門書で触った程度です。今回はUnityを入れていない状態から始め、準備の途中で何に困るかも含めて記録しました。
各記事の末尾に、GitHubのソース一式と最新バイナリーへのリンクを用意しています。Windows版ゲームのZIPは、リンク先の配布案内からダウンロードできます。
Step 1:マインスイーパー
Unity 2DでWindows用のマインスイーパーを作って。
最初の依頼はこの一文です。説明していないルールや機能が補われる一方で、Unityの導入と起動には質問や修正が必要でした。
「マインスイーパーを作って。」の一文から、Windowsで遊べるまで
このマインスイーパーは、その後Androidにも対応させました。スマホアプリの記事で紹介しています。
Android対応はワンパンだった。Windows版マインスイーパーをGalaxyで遊ぶまでと、APKを配らない理由
Step 2:独自ルールの3Dブロック崩し
ブロックを壊すと加速します。条件を満たすとボールが増えます。ルールを実装してもらった後は、「加速が物足りない」「今度は速すぎる」と、遊んだ感触から調整しました。
速くしてもらったら、今度は速すぎた。3Dブロック崩しをAIと調整する
Step 3:猫パンチとひみつの迷宮
敵も罠もないダンジョン探索から始めました。追加したのは、ランダムマップ、猫、ネズミ、猫パンチ、罠などです。遊んで次に欲しいものを一つずつ追加した記録です。
Claude Codeで作る、推理するCPUの軍人将棋
ここまでは、決められたルールどおりに動くゲームでした。次は、相手の駒が見えない不完全情報ゲーム「軍人将棋」で、観測から相手の駒を推理するCPUを作らせました。実装はClaude Codeに任せています。企画から、スマートフォン版、対局ルールの追加までの2日間を、4回に分けて書きました。
CPUが相手の駒をどう推理するか。カンニングできない作りと、「勝利確定手」で地雷に突っ込むCPU。
見えない駒を、CPUはどう推理するのか。Claude Codeと作る軍人将棋【第1回】
すべてを覚えているCPUと、人間の記憶を補う「判明」表示。別のAIへ誤って渡した修正指示。
記憶力MAXの相手に、人間は何を覚えていられるか。Claude Codeと作る軍人将棋【第2回】
200万件を超えるテストが通っても、人間が遊ぶと見つかる問題と、Android版の実機試験。
テストは通っていた。人間が遊んで見つけたもの。Claude Codeと作る軍人将棋【第3回】
終わらない往復は、AIの暴走ではなく合理的な膠着だった。直したのはルール。
AIは間違っていなかった。長ターンにわたる膠着と審判。Claude Codeと作る軍人将棋【最終回】
Unityとは
Unity は、リアルタイム 3D (RT3D) コンテンツの制作ツールです。
今回、ゲーム制作に使った開発ツールです。ゲーム起動時のスプラッシュ画面で、Unityの名前を見たことがある方もいるかもしれません。利用条件を満たせば、無料のUnity Personalを使えます。詳しい利用条件はこちら(公式)。
自分でもAIにゲームを作ってもらいたい方は、Codexに頼む前にUnityを入れておくと、途中でバージョンの選び直しなどに時間を取られずに済みます。入れておくものはスターターセットにまとめています。
この記録の読み方
AIの実装・テスト報告と、私が遊んで確認したことは分けて書きます。また、実験の組み立てや指示文の相談には外部チャットも使っています。準備の相談から実際の開発まで、AIの使い分けも含めた記録です。
